V-22 オスプレイ

V-22はアメリカ合衆国のベル・ヘリコプター社とボーイング・バートル(現ボーイング・ロータークラフト・システムズ)社が共 同で開発した軍用機であり、回転翼の角度が変更できるティルトローター方式の垂直離着陸機である。

本機の愛称であるオスプレイ(Osprey、オスプリー、オスプレィ)は猛禽類のタカの一種である「ミサゴ」のことである。

従来の輸送ヘリコプターに比べ、高速かつ航続距離にアドバンテージがある。

回転翼とエンジン

翼端のエンジンとプロップ・ローター

大きな3枚の「プロップ・ローター」(Prop-roter)と呼ばれる回転翼がエンジンと共に固定翼の両端に備わっている。このプロップ・ローターを駆動するターボプロ ップ式のジェットエンジンは、減速ギヤや補機などと共にエンジンナセル内に収められ、固定翼の両端に取り付けられ ている。このポッド状のエンジンナセルとプロップローターは一体となって、固定翼内端部のティルト軸ギヤボックス(TG AB)での油圧機構によって前方から上方へ向きを変更でき、この全体が「ティルトローター・システム」と呼ばれる。左 右のTGABは主翼内でシャフトが連接されており、左右共に角度が同調するようになっている。TGABによる角度変更 は毎秒8度で動くため、90度の変更には11秒程度かかる。

左右のエンジンは片発停止となってもすぐには機体が墜落しないように、左右の駆動出力軸が固定翼内のクロスシャ フトで連結されており、最大定格出力4,586kWであるところを1基だけでの飛行時には短時間ながら緊急時最大出力5, 093kWを得ることができる。エンジン吸気口にはEAPS(エンジン空気/粒子セパレータ)が、排気口にはI Rサプレッサーが備わっている。

直径11.61mのプロップローターの3枚のブレードは、ブレード長が4.90m、弦長は付け根部で87.1cm、先端部で66.9cm であり、42度の捻り下げが付いている。この回転翼は長いために、地上に降着した状態でローターを前方に向けて回 転させるとブレード先端が地面に接触してしまうので、保守時のような特定の状態を除けば地上で固定翼航空機モー ドの角度までティルトすることは避けられる。プロップローターはピッチ可変式のハブを持つ。

プロップローターは互いに逆回転するため、カウンタートルクが打ち消しあう。地上駐機時の占有スペースを小さくする ために、ローターのハブが定位置に止まり、ブレードが自動で折り畳めるようになっている。同様の機能を持つ他のヘ リコプターと異なり、左右各2枚のブレードはハブより少し離れた位置で折れ曲がる。

固定翼

固定翼機での主翼に相当する高翼配置の固定主翼はわずかな上反角といくぶん前進翼である点を除けば単純な矩 形翼であり、地上駐機時の占有スペースを小さくするために、中央取り付け部を中心に右方向へ90度回転するように なっている。ブレードを内側に折り畳みナセルも水平に倒した状態で右に90度回転するため、ローター半径などをその まま加えた通常の幅25.78m、長さ17.48m、高さ6.73mから、幅5.77m、長さ19.20m、高さ5.56mにまで小さくできる。

主翼後端には内外に2分割された広いフラッペロンが付いており、航空機モードでの操縦翼面として機能すると同時に 、ヘリコプター・モードでは垂直下方へ大きく折れ曲がることで回転翼のダウンウオッシュを遮る固定翼の面積を減じる ようになっている。主翼内には片側4個に分かれた燃料タンクが収められ、クロスシャフトやTGAB用のリンク、それに 配管類が走っている。

尾翼はテールブームの先に1枚の水平尾翼とその左右に2枚の垂直尾翼がH型に取り付けられており、それぞれには 水平安定板と垂直安定板の後端部に動翼としてエレベータとラダーが付いている。

降着装置

降着装置は前脚式の3脚すべてが2輪横並びのタイヤを持ち、油圧による完全引込式になっている。左右に各75度ま で操向できる前脚は、後方へ畳んで格納され、胴体左右2本の主脚は前方へ畳んでスポンソン内に格納される。油圧 が失われれば窒素ボトルによって19.3MPaの圧力で脚下げを行う。各脚柱には通常時で3.7m/secまで、クラッシュラ ンディング時には7.3m/secまでの衝撃に耐えられる衝撃緩衝装置が組み込まれている。

何かと話題のオスプレイであるが、模型にするとその独特な形状がひときわ異彩を放つ。複雑な形状なので模型を作 る際にはすこし手間取るかもしれない。模型はイタリアのメーカー「イタレリ」が、1/72と1/48の2種類のスケールで発 売するという力の入れようだ。

ギミックの見せ場と思われる「空中給油装置」

機首周りのディテール

エンジンを水平位置にして飛行するオスプレイ、塗装の参考にもなる1枚だ。

プロペラの付け根部、これだけ大きな画像だと資料としてはありがたい。

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